「気候変動と飢餓に対する女性の行動(WACCA)」組織は、アグロフォレストリー実践を促進し、農業製品のマーケティングを主導し、自らの活動を支援するよう自治体に働きかける一次協同組合である。本事業の実施過程において、我々は、政府がハイヤン台風被害の復興予算として割り当てた農林業開発のための予算の非常に多くが未使用のままであり、WACCAは、事業終了後の平成30年以降、その予算を有効に使う適切な窓口となることを発見した。これにより、WACCAは、事業の過渡期段階における財政的制約(製品販売がまだ拡大しきっていない段階における収益性の制約)を克服することが見込まれる。WANDとそれ以外のパートナーの協力を得て、WACCAは、有機栽培で作られた製品販売のための計8つの市場を特定し、製品を販売した。また、オルモク市において飼育されたヤギの販売先を同定した。
<達成できなかったこと>
淡水供給が50%増加することを目標としていたが、実際には、現状維持にとどまった。
事業対象地域周辺の土壌浸食が75%減少することを目標としていたが、60%にとどまった。
事業最終月の月収が事業開始直後と比べて200%上昇することを目標としていたが、実際には60%にとどまった。
販売目的で生産した食用作物の種類が80%増加することを目標としていたが、実際には、75%の上昇にとどまった。
新たに計14,500本分の樹木や作物の苗木や種子を植えることを目標としていたが、14,300本と下回った。
40世帯の農家が、計80匹の子ヤギと子豚(各農家一匹ずつ)を育てることを目標としていたが、実際には、40世帯の農家が計65の子ヤギと子豚(23頭の子ヤギ+42頭の子豚)にとどまった。
当初、事業を3年間と予定していたが、2年目の後半に、地元の組織(WACCA)に活動を委譲することになったため、3年目以降に予定していた農産物市場の継続的な評価は、省く結果となった。
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